Project
Story
プロジェクトストーリー
Project Story 02
異文化の壁を超え、新たな市場を切り拓く。
中南米発電所ビジネス最前線
Introduction
中南米にある十数か所の発電所と、日本の発電機メーカーをつなぐグローバルビジネス。現地特有の商習慣や言葉の壁、長距離の輸送など一筋縄ではいかない難題に対し、三井物産プロジェクトソリューションはチーム一丸となって挑んでいる。中南米のビジネス経験が豊富なベテランと若手メンバーが力を合わせ、調整力と行動力で着実に信頼を築いてきた。この中南米プロジェクトの舞台裏を追う。
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海外開発本部
海外プロジェクト開発部藤井さん
2008年入社 (キャリア)
政治経済学部 経済学科卒Jobsプロジェクトリーダーとして、個性豊かなチームをまとめる。
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海外開発本部
海外プロジェクト開発部久保さん
2009年入社 (キャリア)
インターナショナルビジネス専攻卒Jobsプロジェクトの最前線で、現地での折衝や日本メーカーとの交渉を担当。
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海外開発本部
海外プロジェクト開発部守永さん
1994年入社 (キャリア)
外国語学部 イスパニア学科卒Jobs豊富な海外経験をもとに、チームメンバーを陰に陽にサポート。
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海外開発本部
海外プロジェクト開発部中野さん
2024年入社 (キャリア)
文学部 英文学科卒JobsOS職として、煩雑な契約や輸出入手続を担当。
経験ゼロでも、一歩目を支えてくれる人がいる
中南米向け発電所メンテナンス案件が始まったのは2019年。ある日本の発電機メーカーから声をかけられたのがきっかけだった。
当時の藤井さんにとって、中南米は未知のフィールドだった。
藤井さん「リーダーを任されたものの、当時の私はアジアが主な担当領域で、中南米と聞いても正直ピンときませんでした。でも、メーカーが『他社に相談しても“中南米は難しい”と難色を示すなか、三井物産プロジェクトソリューションの守永さんだけは目がキラリと光った』と言っていたのを聞いて、その守永さんの反応がプロジェクトの第一歩になったと感じています」
“中南米族”と言えるくらい中南米ビジネスの経験が長い守永さんは、かつて案件が減った際に「もう中南米はないのか」と落胆していたという。
守永さん「残念に思っていたので、声がかかった瞬間に『これはやるしかない』と火がつきました」
こうして中南米チームが発足。チームリーダーの藤井さんは、発電機メーカーの製品を中心にメキシコやコロンビアの発電所向けの輸出業務を担当するようになった。
藤井さん「現地のお客様からの問い合わせを起点に、見積提出から契約交渉、製品の納入、代金回収までを一気通貫で行います。日々寄せられるさまざまな要請に対して、メーカーや現地パートナー、三井物産の現地事務所と連携しながら、電力供給が途絶えないよう、十数か所におよぶ発電所の設備更新ニーズに応えています」
中野さんは、入社1年目という経験が浅い段階でこのプロジェクトに加わることになった。
中野さん「不安も大きかったですが、守永さんには『これは何のために必要なのでしょうか。これはどういう意味なのでしょうか』と確認しながら、書類作成や輸出入手続をサポートしています」
久保さんも同様に、初めての輸出案件に戸惑ったと言う。
久保さん「スペイン語の契約書を前にして、どう対応しようかと焦りましたが、守永さんのサポートがあったので心強かったです」
文化の違いと向き合いながら、
密なコミュニケーションで信頼を築く
異文化とのやり取りは、常に想定外の出来事の連続だった。
藤井さん「日本では当たり前の納期感やスケジュールの精度が、現地では通じないことが多々あります。そのたびにメーカーや三井物産の現地事務所と連携して、一つひとつ調整していく。まさに“現場力”が試される仕事です」
日本国内で輸送手配が必要な案件では各関係者への連絡や調整に奔走した。
久保さん「発電機のローターを日本に持ち込んで修理して再輸出する案件があり、横浜から神戸への輸送手配など、日本側での段取りが必要でした」
現地の希望に応えるために、国内の工場や物流会社との調整を重ねたのが中野さんだ。
中野さん「横浜港から神戸港まで運ぶにあたって、複数の関係者と同時並行でコミュニケーションをとり、全体を把握しながら引渡し場所や荷下ろし方法の検討、スケジュール調整などを進めていく必要がありました」
こうした一つひとつの対応が、次の仕事につながる。難易度が高い要望にも応えられる調整力は、三井物産プロジェクトソリューションの強みでもある。
藤井さん「ある発電所から、使用している日本製の機器について『どのメーカーに連絡して良いかわからない』と相談され、現地へ飛んで現物を確認したこともあります。かなり劣化していましたが、そのメーカーを探し出し、無事に新品への入れ替えを実現しました」
守永さんは、信頼関係構築には対面のやり取りも重要だと語る。
守永さん「相手の反応や表情から感じ取れる空気感が、交渉のカギを握ることも多いです。お互いの信頼を土台から積み上げていくには、やはり顔を突き合わせたコミュニケーションが欠かせません」
藤井さんは、現地パートナーも大切なプロジェクトメンバーの一員だと考えている。
藤井さん「得意な部分で力を発揮してもらい、苦手な部分は私たちが補う。現地の力を最大限に引き出すことが、プロジェクト全体の前進につながると感じています」
英語力よりも大事なのは、真摯な行動力
海外ビジネスでは語学力や異文化理解が求められるが、それ以上に大切なのは相手に寄り添う姿勢だと、メンバーたちは口をそろえる。
守永さん「相手の国の文化を理解しないと、すれ違いが生まれます。例えばメキシコでは“来客に恥をかかせない”という文化があり、会議の場では『オーケーオーケー』と前向きな言葉が交わされていても、実際はオーケーじゃなかったりします」
提案が通らなかった場合に備えて、常に二の矢・三の矢を用意しておく。表面的な言葉や形式に惑わされることなく、相手の立場や文化的背景に寄り添う姿勢が、異文化コミュニケーションでは不可欠だ。
語学力に不安を抱えていたメンバーも、実際の業務を通して乗り超えてきた。
藤井さん「留学経験もなく英語に慣れるまで苦労しましたが、メールや会議で少しずつ使ううちに、自然と身についてきたと感じています」
久保さん「英語が得意じゃなかったメンバーも多く、私もその一人です。会社の英会話学習サポート制度もあり、OJTなど現場で学べる機会もたくさんあるので、これから英語力を身につけたい方はぜひ挑戦してほしいです」
経験を積み重ねることで、語学力以上に重要な対応力も養われていく。
久保さん「語学力よりも“どう乗り超えるか”が問われる場面は多々あります。緊急対応では、お客様との契約やビザの手配、渡航準備などを即座に進める必要があり、まさに行動力が試されます。実際、契約交渉が大詰めを迎えた際、夜に海外から緊急連絡が入り、1時間後にオンライン会議を開いたこともありました。流暢な言葉よりも、迅速かつ真摯な対応こそが信頼につながる。そう実感したできごとです」
守永さんも、真摯に行動する姿勢を重視している。
守永さん「海外ビジネスで本当に必要なのは、相手の文化を尊重する姿勢と、どんな局面でも動じずに前へ進む行動力です。不慣れな環境でも自立自走するメンバーの姿を見ると、本当に頼もしいと感じますね」
好奇心が、道をひらく。インフラの新しい価値創出へ
中南米という挑戦の多いマーケットで、三井物産プロジェクトソリューションは現場に根を張り、次のステージへ向けた可能性を模索している。
藤井さん「中南米は、日本企業にとってハードルの高い地域かもしれません。だからこそ私たちのような存在が価値を出せる。将来的には、物流型のビジネスから一歩進んだ大型プロジェクトや現地パートナーと協業したサービス型・事業型ビジネスにつながる案件を、三井物産プロジェクトソリューション発で作っていきたいです」
視野はすでに中南米を超え、グローバルに広がっている。
久保さん「今はデータセンターや蓄電関連の案件にも携わっています。グローバルに活躍したい人にとっては、色々なフィールドで挑戦できる会社だと思います」
三井物産プロジェクトソリューションは三井物産グループの一員として、メーカーと現場をつなぐ物流型ビジネスを担ってきた。その役割の中で得た経験は、グループ全体に貢献するものだ。
藤井さん「当社はメーカーや現場に近い『物流型の商売』を担っています。その現場で培った知見や調整力が、やがて三井物産が手がける大規模なインフラ案件やサービス型・事業型ビジネスへつながっていくと感じています。泥臭い業務にも真摯に向き合う当社だからこそ、グループ全体の挑戦を支える存在になれると思います」
日々の仕事の中で、メンバーそれぞれが好奇心を原動力に前に進んでいる。
中野さん「社員同士の距離が近いのも特徴です。社長とカジュアルに話せたり、困ったら先輩や同僚にすぐに相談できたりと、オープンな雰囲気があります。好奇心旺盛な人ほど、どんどん成長できる場所だと感じます」
守永さん「私もこの仕事を“サラリーマン人生最後の挑戦”と思って取り組んでいます。中南米のお客様とまた向き合えること、それを次の世代に繋げられることが何より嬉しい。今はもう、皆が立派な“中南米族”です」
プロジェクトは一人では動かせない。それぞれのスキルを持ち寄ることで、大きな挑戦が形になっていく。
藤井さん「一度就職した後も試行錯誤は続きますが、自身の興味・関心・好奇心を軸に就職活動をして、一歩踏み出すことが大切です。インフラ業界を通じて社会貢献をしたい方は、ぜひ飛び込んでみてください」